ビタミン類、特にビタミンB群の吸収と、正常な働きに必要なミネラル。
200 種以上の酵素と構成成分であり、細胞や組織の代謝に欠かせない。
DNAやたんぱく質の合成に役立ち、発育を促進する作用が知られている。
免疫機能の低下や胃腸障害、味覚や臭覚の正常維持、アルコールの分解促進、
などにも関係する。男性では、生殖器官の発達、生殖機能の維持に大切である。
不足を招く要因 |
アルコールの摂取、極度の発汗 |
不足すると起こりやすい症状 |
味覚障害、高コレステロール、怪我の回復の遅れ、疲労、食欲減退 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンA、C、カルシウム、銅、リン、マグネシウム |
多く含む食べ物 |
酵母(イースト)、魚類、レバー、肉類、椎茸、ネギ、大豆、小麦胚芽 |
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ナトリウムと共に細胞の浸透圧を維持し、細胞内外での物質交換する。ナトリウムの
排泄を促し、血圧上昇を抑える。体液のアルカリ度を正常に保ち、ブドウ糖を肝臓に
貯蔵する為のグリコーゲンへの変換を助ける。筋肉の収縮を円滑にする。野菜や
果物など幅広い食品に含まれている割に、不足しやすい。調理によっても失いやすく
煮物で煮汁に30%程度は失われる。食塩を多く摂取する場合は、カリウムの
摂取量も増やす必要がある。
不足を招く要因 |
アルコールの摂取、塩、砂糖の過剰摂取、ストレス、下痢、利尿剤の服用 |
不足すると起こりやすい症状 |
喉の渇き、呼吸器の障害、便秘、不眠、筋肉の衰え |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンB6、ナトリウム、マグネシウム |
多く含む食べ物 |
肉類、海藻類、魚介類、濃緑黄野菜、ジャガイモ、大根 |
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リンやマグネシウムと共に、歯や骨の形成と健康維持を行う。神経伝達に関与し、
いらだちをおさめる作用が知られている。女性は出産や更年期を境に骨の中の
カルシウム量が低下するが、最近では男性の欠乏も目立つ。
不足を招く要因 |
老化、発育、妊娠、更年期、過度のストレス、運動不足、リン塩酸を含む過剰食品の過剰摂取 |
不足すると起こりやすい症状 |
不眠、骨粗しょう症、歯周病、神経過敏、関節の痛み |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンA、C、D、E、鉄、マグネシウム |
多く含む食べ物 |
海藻類、小魚類、濃緑黄野菜、乳製品、豆類、レバー |
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脳や身体に酸素を供給し、全身の機能を高める栄養素。血液中では赤血球のヘモグロビンを
構成し、酸素を全身に運ぶ。筋肉中ではミオグロビンを構成し、血液中の酸素を筋肉に取り入れる。
各細胞では、酵素の成分として酸素を活性化し、エネルギーの産出を行う。肝臓、骨髄、脾臓、筋肉、
などには貯蔵鉄がある。不足すると、鉄欠乏性貧血になる。また、子供の過剰摂取は、非常に危険で
乳幼児が誤って多量の鉄を摂取すると死に至る場合もある。
不足を招く要因 |
リン、亜鉛の過剰摂取 |
不足すると起こりやすい症状 |
貧血、便秘、舌の腫れ、肩こり、冷え性 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンB12、C、葉酸、カルシウム、銅 |
多く含む食べ物 |
海藻類、魚類、濃緑黄野菜、豆類、レバー、カキ、赤身の肉、卵、穀物類、木の実 |
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細胞の浸透圧を維持して、細胞内外の物質交換、水分調節を行う。筋肉、心筋の弛緩や神経の
刺激伝達にも関係している。胃液や消化液の分泌を助けて消化を促進したり、血液やリンパ液の
pH値を調節して健康を維持する。通常の食生活では心配ないが、慢性的に摂り過ぎが続くと、
高血圧や、胃潰瘍、動脈硬化、心筋梗塞などを引き起こすことがある。
不足を招く要因 |
塩素、カリウムの欠乏、発汗、嘔吐、下痢、利尿剤の服用 |
不足すると起こりやすい症状 |
脱水症状、食欲減退、疲労、筋力の低下、吐き気 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンD、マグネシウム、カリウム |
多く含む食べ物 |
海藻類、魚介類、塩、乳製品、佃煮、みそ、漬け物、かまぼこなどの練り製品 |
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骨や軟組織、体液、細胞内に含まれ、約300種類もの酵素の働きを助ける。炭水化物、脂質、
たんぱく質、カルシウム、りん、カリウムなどの代謝の触媒の役割。軟組織へのカルシウムの沈着や
カルシウムの働きを調節する。体温や血圧の調節や、血液を固まりにくくする働きもある。
加工食品に多く含まれるリンを摂りすぎるとマグネシウムの吸収がさまたげられる。
不足を招く要因 |
ストレス、リン、カルシウムの過剰摂取、たんぱく質、アルコールの過剰摂取、利尿剤の服用 |
不足すると起こりやすい症状 |
集中力の低下、筋肉のけいれん、骨粗しょう症、疲労、神経過敏 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
ビタミンB6、C、D,、カルシウム |
多く含む食べ物 |
ガーリック、酵母(イースト)、海藻類、魚介類、肉類、乳製品、納豆、バナナ、豆類、玄米、緑黄色野菜 |
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甲状腺ホルモンの成分として働く、重要な栄養素。糖質、脂質、たんぱく質の代謝を良くし、基礎代謝を
高めて発育を促進する。子供の脳の発育、精神活動の活発化、甲状線腫の治療などの働きが
知られている。ヨード欠乏による工場線腫は、鉄やビタミンAの欠乏症と共に世界の三大欠乏症の
一つに上げられるが、海に囲まれた日本では欠乏症の心配はあまりない。また、過剰摂取により
甲状線腫が発生することが知られている。
不足を招く要因 |
発育、妊娠、授乳 |
不足すると起こりやすい症状 |
甲状腺機能低下、甲状線腫、髪の傷み、肥満、子供の心身発育不全 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
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多く含む食べ物 |
ガーリック、海藻類、魚介類、椎茸、大豆 |
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ミネラルの中ではカルシウムに次いで体内に多く、カルシウムと結合してリン酸カルシウムを作り、
骨や歯を形成する。体の中のあらゆる組織にあり、細胞の成長と分化、エネルギーの運搬、
神経や筋肉の、さまざまな生理作用を行う。
体内で共に働くカルシウムやマグネシウムとのバランスは重要で、
常一定に保たなければならない。リンは、清涼飲料水や加工食品などに多く含まれている為、
過剰摂取になている場合が多い。
不足を招く要因 |
発育、鉄、マグネシウムの過剰摂取 |
不足すると起こりやすい症状 |
骨軟化症、歯槽膿漏、疲労、筋力低下、神経痛 |
一般的に摂取すると効果的な栄養素 |
カルシウム、マグネシウム |
多く含む食べ物 |
卵、魚類、肉類、海藻類、乳製品、ごま、酵母(イースト)、清涼飲料水、加工食品 |
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